2016年4月16日の熊本・大分地震で被災されたみなさま、影響を受けられた皆さまに心からお見舞い申し上げます。
余震が続く中、不安な思いで非難生活を余儀なくされている方々が1日も早く安心した生活を取り戻せるよう、また復旧・復興が速やかに進むよう御祷りしつつ、被災された方に心より添いながらできることに全力で取り組みたいと思っています。
1995年の阪神・淡路大震災から2004年の新潟県中越地震、2011年の東北大震災、長野北部地震、そして今回の熊本・大分大震災。この20年間で大規模な地震が発生し、多くの方が被災されました。
その度ごとにいろんな教訓を得て、災害に対する備えや支援の仕方も変化してきています。 自治体の災害用備蓄品の充実はもちろんのこと、緊急持ち出袋を用意する家庭も増えました。 耐震工事で補強したり、新規で建てる場合も耐震基準が厳しくなるなど、建物の対策も進められました。 水や食料、衣料品などの送り方・分配、ボランティアの受け入れなど支援の仕方も変化しています。 ドローンによる被害状況確認、SNSを活用した給水ポイントや支援拠点リスト、携帯電話の無線基地の速やかな開放など、 確実に進化しているところもあります。
しかし、新しい問題はその都度必ず発生します。
完全に備えることはとても難しいことです。
水に関しての問題だけをあげてみると・・・
今回の地震で断水した戸数は約43,000戸、 地震発生から2週間がたっても約15,000戸が断水したままで、復旧の目処は立っていないという状況。
また、九州は水に恵まれた土地で、特に阿蘇の周辺には大小様々な水源地があり、地下水や湧水に頼って 生活をしている家庭も多くあります。
しかし、今回の地震により地下水が濁ってしまい使えなくなったり、水脈が変わって水が出なくなったりしたところもかなり多くあったそうです。
地震発生直後のニュースでは「すぐにお風呂やバケツに水を貯めてください」と繰り返されていました。 これも過去の経験からの報道だと思います。
今回の熊本・大分地震は太平洋側と比べて発生する可能性が低いと予想されていました。
地震(自然災害)はいつ起こるかわからないということを改めて感じると同時に、「予測より備え」の大切さを 教えてくれたようにも思います。
自然に囲まれた南阿蘇、全国有数の温泉地である大分。
1日も早く本来の美しい姿を取り戻せるよう、みんなで力を合わせて応援していきましょう。