「雨水はキレイか汚いか、それが最大の問題だ…!」
…ではないですけど(笑)
雨水活用を考えるとき、あるいは雨水活用を始めようとするときに必ず気になることですね。
実は本来の雨水の水質は“蒸留水に近い”のです。
酸性雨、つまり空気中に漂う硫黄酸化物や窒素酸化物、塩化水素などを雨が取り込んで洗い流してくれるから空気中の汚れを落とした後に降っている雨は、かなりキレイな水質なのです。
また、雨は何ものにも触れずに降ってくるから、地球上を循環する水より大腸菌などの病原菌に汚染されることがありません。
だから世界には飲料水や生活用水を雨水だけに依存している国があったり、 地域コミュニティで雨水活用を行っているところもあるくらい。
日本建築学会では「雨水活用建築ガイドライン」の中で、これまで“中水”や“雑用水”の一部として捉えていた“雨水”を独立した水系とし水道に次ぐ上質な水資源として位置付けしています。
そして、雨水の水質について「整雨レベル」「制菌レベル」の基準を設けて雨水活用の用途に応じた水質を推奨しています。
何も「雨水活用=キレイな雨水を使う」でなくても、まずは庭木の水やりや泥落としから始めてもいいんだし。始めてみたらきっと雨水活用の楽しさに気づくはずだし。楽しくなったらどんどんStep upしていくだろうし。人にも伝えたくなったり薦めたくなったりするだろうし。
雨水を活用するには雨の“正体(=性質)”を知ることが大事!
“正体”をきちんと知らず、変な先入観を持っていたら、 雨水のよさや雨水活用の素晴らしさがわかりませんよね。