雨水利用の豆知識

人工的に雨を降らせることは可能?

2015年の冬は暖冬で、各地のスキー場は雪不足に悩まされているそうですね。
人工降雪機を持っているスキー場ならまだ何とか対応できそうですけど、雪をひたすら待つしかないスキー場にとっては、この降雪の少なさ・遅れは死活問題。

自然には勝てないとよく言いますが、全くその通り・・・
で、ふと思ったのが人工降雪機はよく聞くけれど、人工降雨機、あるいは人工的に雨を降らせる手段は

あるのかな? ということ。もしあるのなら、渇水に悩まされる地域にとってはまさに救いの神。

古代から、水不足が起こると雨乞いなどの祈祷や踊りを行うことによって雨を”人工的”に降らせたという言い伝えや記録は世界中にあります。

大規模な焚き火の煙、祈祷や踊りで大勢の人が足を踏み鳴らすことによって空気中に立ち上がった塵などが”核”になり、その”核”に水滴がくっついて雨になったのではないかとする説もありますが。

なにぶん昔々のことで科学的な証明もできず、どうしても祈祷という手段が非科学的でマユツバ物みたいなイメージにつながってしまいがちになるのは仕方のないことかもしれません。

日本では1950年代から70年代にかけて、渇水対策や資源確保、水力発電用の水確保を目的に、各地で人工降雨の究が行われていたそうです。

その研究の主たるものがクラウドシーディング(cloud seeding : 雲の種まき・気象種まき。雨粒の核となる物質の散布、降雨を促す衝撃波の照射)なんだそうです。

ということは、現代の人工降雨の原理も基本的に古代の雨乞いの祈祷とそう変わったものじゃないのかもなんて思ったり。

2000年代になってからも中国、アメリカ、インド、アフリカ、ロシア、オーストラリアなどで人工降雨の研究が行われたし、現在も継続している国もあります。

さらにアメリカには気象調整を行う民間企業もあるらしく。
気象をコントロールするのは人類の夢なのかもしれません。

でも、人工降雨はある程度発達した雨雲がある場合に有効であり、成功するの可能性のあるもの。
雲の無いところに雨雲を作って雨を降らせるのは不可能なんだそうです。

そして、その雨量についても、本来の雨量を10%程度増加させるくらいで、自由に降水量を制御するところにまでは至っていません。

やっぱり人工的に雨を降らせる=自然を左右する、ということは難しいということですね。

自然の営みによる”恵み”は何ものにも代えがたいもの。 (ときには災害となることもありますが・・・)
その恩恵を感謝していただき、上手に活かすことが大切だと思うのです。

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