日本の夏は高温多湿。
夏になると天気予報などでよく「今日の不快指数は・・・」と言いますが、不快指数はどのような基準で決められているのでしょうか?
私たちは体温が高くなると汗をかき、汗が蒸発するときの気化熱で体温を調整しています。 湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が下がらず肌がベタベタして気持ち悪くなります。 “不快指数”とはその肌がベタベタしたり蒸し暑さを感じることを数値化したものなのです。
不快指数を計算する式は以下の通り。
不快指数DI=0.81T+0.01H×(0.99T-14.3)+46.3
※Tは乾球気温℃、Hは湿度。
一般的に不快指数が70を超えると不快に感じる人が出始め、80を超えると90%以上の人が不快に感じるようになるそうです。
ここで湿度と雨の関係が登場。 湿度100%を雨だと誤解している人もいらっしゃるようなので少し。
湿度100%とは”水分がそれ以上蒸発しない状態”のことを指します。なので、理論上は湿度100%という状態が存在するのです。
湿度が100%あって気温が露点(水蒸気量=飽和水蒸気量となる気温のこと)に達すると 水滴として目に見えるようになる、つまり”霧”となり、水蒸気が上空にのぼって冷やされることで “雨”となって降ってきます。
気温が高くなればなるほど空気中に存在できる水蒸気量は増えていくので、夏は暑くて蒸し蒸しするということになってくるのですね。
不快指数だけでなく、湿度はカビの発生にも大きく影響するのはご存知のこと。
カビは湿度50%以上から繁殖を始め、60%を超えると爆発的に増えるそうです。
インフルエンザや風邪の流行も湿度と温度に関わってきます。 ウィルスも生き物なので最適な湿度と温度で繁殖するのは当然のこと。ウィルスは低温乾燥の環境を好むので、生存率が一気に下がる50~60%まで湿度をあげるとよいらしいです。
なので、気持ちよく快適に過ごせてカビも発生しにくく、インフルエンザや風邪にもかかりにくいという50%くらいが理想的な湿度のようですね。