今回は「雨水と水道水ではどちらが泡立ちがよいか?」という視点での比較。
本格的な実験施設を使ってではないですが。
できるだけ正確に比較ができるように配慮しながらの実験をしてみました。
雨水は降り始めから2時間以上経過から集水を始めます。
集水装置・設備が原因で酸性・アルカリ性が影響を受けないよう、純粋に空から降ってくる雨水を何も経由させずに直接ビーカーに受けて集めました。
雨水の見た目ですが、水道水と外見上の違いは見られません。
ホコリや小さな砂粒などの沈殿物も見当たらない完全な無色透明で無臭。
むしろ水道水の方が少しカルキっぽい匂いがしたくらいです。
さてさて、それでは泡立ち比較実験開始。
それぞれ250ccの雨水と水道水が入ったペットボトルに洗剤メーカーが推奨する適切な量の洗剤を入れて。
2本を同時に持って1分間シェイク!
ちなみに普段あまり使わない筋肉を使うので、たかが1分間されど1分間…かなりキツイ作業でした(笑)
比較実験の結果はどうだったかというと…
1.まずシェイクしている途中、30秒を過ぎたあたりからなんとなく雨水の泡の方が増えて、ボトルの中身が詰まってきたような感触に。
2.そして1分間のシェイク直後は、両方ともボトルの口まで泡がぎっしり。
3.そのまま10分放置。水道水のボトルの泡は最初の半分くらいになり、雨水のボトルの上部には少し隙間ができ始めました。
4.さらに20分が経過すると、水道水の泡は最初の1/4くらいに、雨水の泡は1/2くらいになりました。
面白いくらいに明確に差が出た泡立ち実験。
雨水の方がよりきめ細かい泡が立ったことで、長時間泡立ちをキープ。
水道水の泡は粒が大きくて、消え始めたらみるみるうちに減ってきました。
「洗濯」は、洗剤の界面活性作用で汚れを引き剥がすこと。
そして洗剤が界面活性性作用を保って、洗浄力があることの目安が「泡」なんだそうです。
ということは、雨水は泡立ちがいい、つまり洗剤の界面活性作用を高める水、と言ってもいいのでは…?
専門機関がもっと詳しい実験をしてくれればいいのにと思うことしきり。
それはともかく。
この実験のために雨水を集めるとき「たくさん雨水を集めるためにはどうしたらいいだろう?」
「きれいな雨水を集めるにはどんなことに気をつけなきゃいけないのかな?」
とか雨が降っている間中「どのくらい溜まったかな?」とかいろいろと考えて、ワクワクしました。
洗剤を入れて泡立てるときも「2本のボトルは絶対に同じ力・時間で撹拌しなくちゃ」と神経を使ってみたり
「水はボトルにどのくらい入れよう?」とか
「洗剤はどんな種類のものを選ぶ?」とか。
次第に実験する過程が楽しくなってきて、もっといろんな実験してみるのもいいなぁと思ったり。
まずは「◯◯に使おう」という目的を持って雨を集めてみる。
“◯◯”は実験でも散水でも洗車でもなんでもいいんです。
実際に自分でやってみることで、今度はもっとたくさん雨を集めようとか、きれいに溜めたいとか、自然に次のステップに進んでいけるような気がします!