日本は水が豊かな国。
狭い国土だけどほどよく雨が降って、良質の水が豊富にある。
各地に「◯◯の水」という名水があるし、大手飲料メーカーからも名水の名を冠したミネラルウォーターがたくさん販売されていますよね。
でも、世界は日本みたいに水が豊かな国ばかりじゃない。
日本の年間降水量の平均は約1,700mm、世界平均は約880mm。
チリのアタカマ砂漠は地球上で最も降水量が少ない地域で年間降水量がなんと0mmという年もあるんだそうです。
そんな降水量の少ない地域では、当然水は貴重なもの。
オアシスの限られた水源に頼るだけでなく、霧さえもつかまえて水資源として活用することに取り組んでいます。
空気中の水分を集める技術自体は昔からあり、10ヶ国以上で飲み水をつくり出すのに利用されていましたが、なかなか効率が悪くて普及しませんでした。
でも、マサチューセッツ工科大学が従来の5倍の効率で空気中の水分を集める新しい技術を開発したということで期待を集めています。
その技術とは、アタカマ砂漠に発生する「カチャマンカ」と呼ばれる濃霧の水分を特殊なネットでつかまえて飲み水をつくり出すというもの。
理論的には、風の強い日なら一日最大12リットルの飲み水が得られるんだそうです。
さらに研究チームの計算によれば、カチャマンカに含まれる水分の4%を集めるだけで、チリの最北4地域(アタカマ砂漠と同じ広さ)で必要な水を供給できるとのこと。
人間の知恵って偉大ですね!