降り続く雨の中。
巣を持つ小動物や昆虫は避難する場所があるけれど、蝶やトンボなどは一体どうやって雨を過ごしているのか?
人間にとっては小さな雨粒でも、彼らにとったら一粒の雨はバケツ一杯分くらいに当たるのかも。
人間に置き換えて想像してみたら・・・水責めにも思えるかなりの恐ろしさ!
バケツ一杯分の水の塊がひっきりなしに落ちてきたら、外を出歩けるどころの話じゃなく、水死してしまいそうなレベル。
蝶やトンボや蜂などは羽が濡れると飛べなくなり、生活・生命を維持していくことができなくなります。
小雨くらいならなんとか飛べても、本降りの雨の時には葉の裏に避難します。
地面を這う小さな虫たちは木の洞や地面に落ちた葉っぱの下に隠れますが、葉っぱごと流されてしまうこともあります。
ヘビやトカゲなどの変温動物は雨に濡れると体温が下がり活動が鈍くなったり、最悪の場合死んでしまうことも。
なので、雨の日にはやはり岩の間などに隠れていることが多いそうです。
雨が降ると昆虫たちがいなくなってしまうので、昆虫をエサにしている鳥たちもほとんど飛ばなくなり、仲間同士で寄り添いながら木陰でじっとしています。
「水鳥は雨でも平気でしょ」となりそうですが、ヒナ鳥は羽や脂腺が未熟なのでやはり場合によっては体温が下がって死んでしまうことも。
雨は厳しい試練でもあるけれど、生き物たちは知恵を働かせて雨をしのぎ、雨が上がれば水の恵みをありがたく享受する。
雨をしのぐ生き物たちの姿は健気でたくましく、私たち人間に何か大切なことを感じさせてくれるような気がします。
雨は自然の営み、ひいては人間の営みにとって欠かせないもの。
自然には厳しさと優しさの両面があることを知って、上手に付き合っていくことを考えなきゃいけないですね。
例えば降り続く雨の日。
「イヤな雨だなぁ」「早く止まないかなぁ」という気持ちもわかります。
でも、「生き物たちはどうやって雨を過ごしてるんだろうなぁ」「きっと頑張ってるんだろうなぁ」と想像しながら雨が止むのを待つほうが楽しい気がしませんか?