薄く美しいガラスの中には樟脳（クスノキのエキス）を溶かしたエタノールなどを密閉。当時は結晶の表情を見て天候を予測したり、現象の変化によって雷雨が来る方向を読みとれるものとして使われていました。

ジュール・ヴェルヌの人気小説「海底二万マイル」に出てくる潜水艦ノーチラス号にも設置されています。

結晶化現象については現代の科学でもいまだ詳細は研究途上とのこと。予測器としての実用は難しいですが、きらめく結晶を眺めたり季節や天気によって変わる多彩な表情をお愉しみください。

結晶が沈んで液体が透明になったり、結晶が増えて全体が白っぽくなったりと、日々観察しやすいサイズ感。熟練した技をもつ職人さんによってひとつひとつ丁寧に手作りされています。

○晴れの日
中の結晶が完全に沈み、澄み切った透明の液体になります。

○雨の日
透明の液体にたくさんの小さな結晶が浮遊します。

○嵐など荒れ模様の日
高い位置まで大きな結晶が現れます。

気温の高い日や寒い日などでも見え方は変わるそう。
設置場所や環境によっても変わりますので参考程度にご覧くださいね。

直感を信じてインスピレーションに忠実に形を表現する。余分なものをそぎ落とした洗練美際立つデザインは国内はもちろん、世界からも高い評価を得ており、言葉を超えて身体の内側からじんわり広がるよう心地よさを与えてくれます。

美しいガラスが時間や光に合わせて陰影のグラデーションを演出。朝起きて天気予報を確認するのではなく、ストームグラスの表情を観察してみるのも楽しそうですね。

感じたままに表現される結晶には、感性に語り掛けてくるような不思議な力が備わっているよう。結晶の表情で季節の変化を感じられるオブジェ、ぜひお愉しみください。