樋を使って雨水タンクに水を貯める際、また雨水タンクから水を出す場合、必要に応じてフィルターや浄水器を通すことになると思います。
ざっくりいうと、雨樋に取り付けるフィルターはゴミや不純物を濾し取るのが役割。
水の出口側につける浄水器は水をろ過してキレイにするのが役割。
浄水器の性能次第で水をキレイにする能力に差があるということですね。 浄水器の性能は”ろ材”に大きく左右されると言っても過言ではないかも。
“ろ材”にはどんなものがあるのか、「名前は聞いたことがあるけれど役割がわからない」というものも多いはず。
ということで、その種類と役割を簡単にざっくりとご紹介してみます。まず”ろ材”といえば多くの人が一番に思い浮かぶのが「活性炭」かも。
活性炭は樹木やヤシ殼などを高温で処理したもの。
表面にものすごく細かい孔がいくつも空いていて、そこに不純物が吸着します。
簡易型の浄水器から大型の浄水器にも使用され、脱臭、水質浄化、毒物の吸着などに利用されているそうです。
不織布や中空糸膜などの「ろ過膜」は、微細な穴の空いた膜で不純物を濾し取ります。不織布はポリエステルなどの糸を絡めて布状にしたもの。
必要に応じて昨日と形状を自由に設計できることが特長です。
中空糸膜は、外側に微細な穴が無数にあるマカロニ状の糸を何百本も束ねて膜状にしたもので、膜面積が広く取れるのが特長。
家庭用浄水器から産業用、浄水場などで使われています。
ろ過膜よりもさらに小さな2nm以下の孔で、水以外のイオンやミネラル類などの不純物を除去してしまうのが「逆浸透膜」 ミネラル分まで除去してしまうので、よくも悪くも味や香りにクセがなくなります。
飲用に適さない水まで浄化できるため、海水の淡水化や産業用の純水・超純水の製造、下水の処理などにも使われています。
家庭用としてはまだそれほど広く普及していないそうです。
いずれにしても単一のろ材でろ過するのではなく、特性の違う複数のろ材を組み合わせることで相乗効果を狙うのがポイント。
一般的な家庭用浄水器には活性炭層で有機物や臭いなどを除去し、ろ過膜で細菌や濁り、カビ、サビなどを除去する二層式のものが多いそうです。
活性炭やろ過膜、逆浸透膜以外にも、イオン交換樹脂、銀粒活性炭、ゼオライトなどといったろ過材があり、それぞれに長所・短所があります。
雨水活用に浄水器を取り入れるときは、雨水を浄化して”どう使いたいか”によって、ろ材(=浄水器)を選ぶことが大事ですね。