「京都駅ビル」の例
高層ビルの立ち並ぶ都会にうるおいをもたらしてくれる屋上緑化や壁面緑化。
ヒートアイランド現象への対策、 断熱性の向上、躯体の保護・建物の耐久性の向上、防音性の向上、保水力の増加、 大気汚染物質の吸収・吸着、 景観の向上、畑としての利用、生態の の回復、イメージ向上など色々な目的をもって作られています。
なにより緑のある空間は私たちを癒してくれるありがたい存在。
オフィス街で働く人たちはもちろんのこと、 都会で暮らす人たち、 都会を訪れた人たちに”ほっとする”時間を与えてくれます。
「屋上公園」や「空中公園」などという名称で観光スポットにもなっていることろもありますね。
今や屋上緑化はビルのステータスのようにも感じます。
そして「屋上緑化」や「壁面緑化」に欠かせないのが雨水。
ほとんどの事例で貯留槽に貯められた雨水が散水に使われたり、屋上庭園自体が雨水の一時貯留としての役割を果たしています。
京都駅ビルも屋上緑化されている癒しのスポット。コンセプトは「環境に配慮した都市の生活空間の創出、及び情報発信の場」
京都の伝統的な文化である平安時代の物語の中で日本最古といわれる「竹取物語」をイメージ。
森林に囲まれた芝生空間を中心に、京都の歳時記を草花や植栽で演出。石畳のステージは緑と水と光によって「京都」の碁盤目状の街区イメージを表しているんだそうです。
“どんなに素晴らしいシステムでも維持するのが難しければ定着しない”省メンテナンスを考えることはとっても大事なことですね。
芝生には雨水を最大47L/1m3溜めることができる保水マットが使われています。また、低温時には水を吸収し、高温時には水を排出させることができるようになっているそうです。
雨水活用を念頭においた屋上緑化は、「雨庭」(建物やアスファルトに降った雨を集めて溜める窪地型の庭)とも言えるのかもしれませんね。
そして、単に屋上緑化をしているだけでなく、京都という街のイメージを取り入れているところがいいなって思うのです。
京都在住の人だけでなく、観光に来た人にとっても「京都らしい屋上庭園を見に行ってみたい」って気持ちにきっとなると思うから。そういう意味では観光にも貢献していると言えるんではないでしょうか。